第1日 2022年6月11日(土)
11:00~12:20
委員会
13:00
会場開室
13:30
開会時間
13:40~16:40
日本近世文学会創立70周年記念シンポジウム
「独自進化する?日本近世文学会の研究―回顧と展望―」
主催◉日本近世文学会
後援◉日本学術会議
◉企画意図
●わたしの後ろに道はできる……。日本近世文学会の可能性|藤原 英城
日本近世文学会は、昭和26年(1951)12月に第1回大会を開催し、昨年末に創立70周年を迎えました。
平成13年(2001)、学会創立五十周年記念事業を実施するにあたり、当時の常任委員会からは、本学会の早急に取り組むべき課題として、学際性、社会性、国際性の3点が提言されていました(「日本近世文学会50周年記念事業について」『近世文藝』74号)。それから20年、わたしたちはそれらの課題にどのように向き合ってきたでしょうか。60周年にあたる平成23年、高麗大学校(韓国)で開催された第121回大会は海外にての初の大会として画期的なものでした。近時盛んに実施されるシンポジウムもそうした課題に応える学会の真摯な姿勢を表すものでしょう。
ただ、先の提言には、「本学会に代表される近世文学研究」のあり方を「文献的実証性を重んじ、学問的厳密性を追求する」ものと評価する一方で、その閉鎖性に対する危惧の念も示されていたことは記憶されてよいでしょう。
この度のシンポジウムでは、学会の存在根拠とも言うべきその研究のあり方について、過去の振り返りと現状認識に比重を置きながら、先人の学会エピソードなども交え、ざっくばらんに議論してみたいと思います。若手・中堅研究者に、よくも悪しくも古来稀なる学会の来し方を感じ取っていただき、これからの学会のあり方や研究を考える一助としていただければ幸いです。
◉パネリスト
●近代初期(近世)散文研究の「学際性・社会性・国際性」――西鶴を中心とした前期散文研究の問題点――
早稲田大学 中嶋 隆
●実証的研究の普遍性と初学者サポートの必要性
国文学研究資料館 山本 嘉孝
●俳文学研究の課題と展望――近世文学研究の今後を考えるために――
京都大学 河村 瑛子
●より積極的な発信と、他分野との交流に対する期待
東京大学 陳 捷
●日本の近世の舞台芸術をめぐる研究について
ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学 ボナヴェントゥーラ・ルペルティ
◉ディスカッサント
大阪大学名誉教授 飯倉 洋一
同志社女子大学名誉教授 廣瀬 千紗子
◉司会
京都府立大学 藤原 英城
16:50~18:20
日本近世文学会賞授賞式・総会(会員限定)
第2日 2022年6月12日(日)
10:00
会場開室
10:30~11:50
研究発表会|午前の部
●常磐津「〈男江口/女西行〉花吹雪富士菅笠」考
――富士太郎と廓咄を中心に――
東京大学(院)日本学術振興会特別研究員(DC) 古川 諒太
●『笈の小文』『おくのほそ道』序文考
豊橋技術科学大学 中森 康之
11:50~13:30
昼休み
12:00~13:30
編集委員会
13:30~16:20
研究発表会|午後の部
●寛政期「河太郎物」の発生源および成立の前後関係に関する一考察
ノートルダム清心女子大学 野澤 真樹
●曲亭馬琴『羇旅漫録』の諸本について――十方庵大浄本を中心に――
国文学研究資料館 木越 俊介
●初期草双紙の料紙からみえるもの
――高精細マイクロスコープによる観察を軸として――
国文学研究資料館機関研究員 松原 哲子
●『赤城義臣伝』成立の一側面
防衛大学校 井上 泰至
16:20
閉会