◉企画意図
文学×展示のポテンシャルを引き出す|木越 俊介
今回のシンポジウムは、改めて近世文学を〈みせる〉という観点から捉え直すべく、近世文学に関わる展示を手がけられたご経験を有する国内外の方々をお招きし、そこから得られる知見や課題を共有し、意見交換をしたいと思います。
文学関連の資料を展示する場合、おおよそ絵巻物を含む書籍や古筆・短冊類などが中心となり、多分に文字を含んだモノを見せるという点において、いわゆる絵画や立体物とは異なる面白さ、難しさが存すると思われます。また、キャプションによって内容をいかに、どこまで紹介するかなど、付加情報の提示にも工夫が必要となります。
展示は、より広い層に対し近世文学が試される場であり、多くの可能性を秘めています。今後は、SNSや新たなデジタルツールの活用などを通して、新たな試みもますます増えていくことが期待されます。本シンポジウムを通して、各々の展示のさらなるレベルアップを目指す機運が学会全体で高まりましたらこれにまさる喜びはありません。
◉趣旨説明 00:00
●司会
国文学研究資料館 木越 俊介
◉パネリスト発表
2:31
●試行錯誤の繰り返し
出光美術館 金子 馨
16:44
●美術館における古典籍の展示・解説について
大東急記念文庫(五島美術館) 長田 和也
30:14
●和書ルネサンス展での「魅せる」工夫
印刷博物館 中西 保仁
43:41
●古典籍の豊かさ・面白さを伝えたい
西尾市岩瀬文庫 林 知左子
59:25
●「もの」としての近世文学――異文化と言葉の壁を越える――
ボドリアン日本研究図書館 アレッサンドロ・ビアンキ
1:12:30
●古典籍の魅力を海外で伝える試み
ホノルル美術館 南 清恵
◉ディスカッション 1:27:30
●ディスカッサント
鶴見大学 加藤 弓枝
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