第1日 2022年11月5日(土)
12:20~13:40
委員会
委員会会場 良心館102教室
13:30
会場開室
14:00
開会時間
14:10~17:10
シンポジウム会場 良心館103教室/オンライン
シンポジウム
「越境する・交流する――近世演劇を起点として――」
◉企画意図
●拡がり続ける近世文学研究の対象と手法。越境と対話の可能性。|日置貴之
日本の近世文学の多様性を反映して、日本近世文学会においては、中世末期から明治初期に至る幅広い時代とジャンルにわたる研究発表がなされてきた。また、その研究の方法も、文献学・書誌学的なものにとどまらず、歴史学や美術史学をはじめとする隣接諸学の手法を援用したものや、近年では文理融合的なものなど、多岐にわたっている。こうした多様性が日本近世文学研究の魅力であることは間違いないが、一方で対象と研究手法の多様性、そして各ジャンルにおける研究の発展によって、研究の蛸壺化が生じていることも否定はできない。
このシンポジウムでは、近世演劇を出発点として、演劇研究の多様な方法の実例を見ていくとともに、さまざまな隣接ジャンルとの関係、都市と地方、大芝居と小芝居や寄席芸・見世物などとの関係などの問題について議論していきたい。近世演劇研究においては、台帳や浄瑠璃本といった文献資料のみならず、絵画や戯作等の文芸への幅広い目配りが常に求められる。また、近年では江戸や京・大坂といった都市だけでない、さまざまな地域における演劇や小芝居、寄席芸や見世物との関係など、近世演劇の多様な側面への研究が進んでおり、そうした多様性が、近代においてどのように継承されていったか、あるいは失われていったかという点の解明も進みつつある。
各報告によって示される、すでに消え去った身体やパフォーマンスのありさまを資料によって再構成するさまざまな方法は、演劇以外の研究にも示唆をもたらすものと考える。また、ディスカッサントおよび参加者とのやり取りを通して、演劇と諸ジャンルとの関係についての議論が深まり、越境・交流が実現することを期待する。
◉パネリスト
●南北作歌舞伎の素材とその影響――『独道中五十三駅』を中心に――
国文学研究資料館名誉教授 高橋 則子
●文化交流の場としての浮世絵・大坂編
甲南女子大学(非) 北川 博子
●つながる、ひろがる、見世物の交流世界
横浜国立大学名誉教授 川添 裕
●明治期の近松受容――新派における上演を中心に
龍谷大学 寺田 詩麻
●地方から中央を、近代から近世を照射する
名城大学 岩井 眞實
◉ディスカッサント
大阪府立大学名誉教授 河合 眞澄
慶應義塾大学 合山 林太郎
◉司会
明治大学 日置 貴之
17:20~18:30
懇談会(対面開催)
懇談会会場 良心館107教室
ご案内
1.11月1日に、申し込み時のメールアドレスに、ZoomのURLと「申込者専用ページ」入室のためのパスワードをお送りしました。届いていない方は、こちらからご連絡ください。
2.オンラインで参加される方は、Zoomは最新のバージョンに更新してご参加ください(設定方法はこちら)。
3.大会期間中の録音・録画を禁じます。また、無断で動画・音声・資料を複製・使用することや、第三者に転送・公表することも固く禁じます。
4.各種委員会については担当者から別途ご連絡いたします。
5.土曜日に懇談会を対面で行います。詳細は大会プログラムをご覧ください。
6.託児料金補助を申請する会員は、こちらから申請書をダウンロードして記入の上、必要書類を付して学会事務局に提出してください。対面参加・オンライン参加の場合とも対象となります。
第2日 2022年11月6日(日)
9:30
会場開室
10:00~12:10
研究発表会会場 良心館103教室/オンライン
研究発表会|午前の部
●明治期刊行「苅萱」勧化本の二系統
――近世期刊行の「苅萱」諸作品との比較を中心に――
龍谷大学(院) 岩間 智昭
●『太閤記』の構成――小牧・長久手の戦いに関する検討を中心に――
就実大学 竹内 洪介
●東随舎『続思出草紙』の検証と考察
愛知県立大学 三宅 宏幸
12:10~13:30
昼休み
13:30~16:20
研究発表会|午後の部
●頼春水『負剣録』における中国游記の摂取の様相
――近世後期の漢文紀行における表現の形成過程――
慶應義塾大学(院) 浅井 万優
●津阪東陽の「唐音説」について――殆ど沙をこねるが如し――
早稲田大学 池澤 一郎
●小山田与清の蔵書形成――集書と考証と索引の関係――
日本学術振興会特別研究員PD 梅田 径
●光格天皇と女性歌人
京都産業大学 盛田 帝子
16:20
閉会